×

ニュース

被服支廠4号棟耐震工事設計 予定価格の2割で落札

 広島市南区にある最大級の被爆建物「旧陸軍被服支廠(ししょう)」を巡り、中国財務局(中区)が一般競争入札をした国所有の4号棟の耐震工事の実施設計が予定価格の約2割の1636万円(税込み)で落札されていたことが5日、分かった。県所有の他の棟の設計費と比べても半額程度だったが、財務局が業者への聞き取りなどで問題ないと判断し、落札が決まった。

 入札は7月15日にあり、設計会社3社が参加した。予定価格8207万円に対しアイ・エス・エス(東京)が最も安い1636万円で応札した。低入札価格の基準(予定価格の6割未満)を下回ったため財務局が同社を調査。「過去の業務経験を生かしてコスト削減が可能なため、履行体制に問題がない」などとして、8月12日に同社を落札者に決定した。

 契約は同22日にずれ込み、当初の想定より1カ月近く遅れた。財務局は「設計の完了は、予定通り本年度内に間に合うようにしたい」としている。(河野揚)

(2022年9月6日朝刊掲載)

年別アーカイブ