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[2023広島サミット] 府中の食 「恋しき」から発信 開催前 市が関係者招待

 来年5月に広島市である先進7カ国首脳会議(G7サミット)を契機に府中市の食の魅力を高めて広く発信しようと、同市は本年度、旧料亭旅館「恋しき」(同市府中町)でおもてなしイベントを開く。サミット関係者や旅行業者を招き、著名な料理人による地元食材を使った味を振る舞う。

 「プレミアムレストラン」と名付けたイベントはサミット前に複数回開く。日本料理店喜多丘(広島市東区)店主の北岡三千男さんや2008年の北海道洞爺湖サミットで総料理長を務めた中村勝宏さんたちの監修や助言を受け、地元の野菜などを使った西洋料理や日本料理を提供する。

 北岡さんや市内外の料理人が、新たな料理や加工品の開発を進める。恋しきで本年度中に品評会を開き、優秀なレシピの料理は、サミット関係者や観光客に提供する。市は恋しきと周辺の空き家などを宿泊や飲食に利用する「分散型ホテル」の実現を目指しており、著名な文人や政治家が訪れた恋しきの再生にもつなげたい考えだ。

 市はレストランと料理や加工品の開発費計500万円を22年度一般会計補正予算案に組み、開会中の市議会定例会に提案している。市の宮本典明観光戦略推進担当部長は「サミットは国内外の人たちに府中の食や恋しきの魅力を発信するチャンス。府中のファンづくりにつなげたい」と話している。(野平慧一)

(2022年9月13日朝刊掲載)

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