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オンラインで平和学習 祇園東中⇄富山・出町中 不戦や核廃絶への願い共有

 広島市安佐南区の祇園東中が、富山県砺波市の出町中とオンラインで結び、平和をテーマに交流した。修学旅行で今月下旬に広島を訪れる出町中の事前学習に協力し、戦争や核兵器のない世界を願う広島の取り組みなどを伝えた。(開沼位晏)

 8日、両校の3年生計約420人が六つのグループに分かれて参加した。祇園東中は、夏休み中の8月6日に全校生徒が登校し、原爆投下時刻に黙とうしたり折り鶴を折ったりしたことを発表。平和記念公園(中区)一帯の被爆建物や関連施設、原爆をテーマにした本なども紹介した。

 出町中の宮本真央さん(14)は「日本人として被爆の事実を学ぶ大切さを感じた。原爆資料館をゆっくり回り、理解を深めたい」と話した。

 今回の交流は、出町中の校長が、数年前に別の中学校の修学旅行の引率で広島を訪れた際に知り合った観光ガイドを通じ、市教委に協力を依頼。学校の規模が近く、4月に修学旅行で長崎を訪れた祇園東中が応じた。11月には、出町中が広島訪問で学んだことを祇園東中に報告する機会も設ける予定。

 祇園東中の池田萌友子(ももこ)さん(14)は「交流の準備を進める中で、原爆について新たに知る事実もあった。これを機に、県外の人たちに広島で起きたことを伝えていきたい」と力を込めた。

(2022年9月14日朝刊掲載)

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