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北朝鮮の核保有認めず 日中が戦略対話で一致

 日本と中国の懸案について協議する外務省次官級の戦略対話が24日、北京市内で行われ、北朝鮮情勢を中心に意見交換した。藪中三十二外務事務次官によると、日中は「北朝鮮の核保有は絶対に認められない」との立場で一致、国連安全保障理事会の制裁決議を履行しながら、6カ国協議の枠組みの中で非核化に向け粘り強く解決を模索する必要性でも認識を共にした。

 6カ国協議の今後の進め方について藪中次官は「これまでのやり方でいいのかどうか、私なりの考え方を説明した」と指摘。中国側も「相当にじっくりとした取り組みが必要」との認識を示し、日中間で新たなアプローチについて意見交換した。北朝鮮を除く5カ国協議については踏み込まなかったという。

 日本側はまた、制裁決議の厳格な履行の必要性を中国側に強調した。中国側に制裁の着実な実施を要請したとみられる。

 中国側は王光亜外務次官が出席。藪中次官は冒頭で「北朝鮮問題は重大な局面を迎えており、今回の会合を有益なものにしたい」と指摘。王氏も「国際、地域の両問題で率直に突っ込んだ意見交換をしたい」と応じた。

 戦略対話は今回で10回目で、6カ国協議日本首席代表の斎木昭隆アジア大洋州局長らも同席した。藪中氏は24日午後に戴秉国国務委員とも会談、北朝鮮問題をめぐる対応を協議した。25日に帰国する。

(共同通信配信、2009年6月25日朝刊掲載)

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