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島根にも核廃絶願う輪を 島根県立大生 小中高生らと考える会

 島根県立大(浜田市)の学生サークル「ピース・ライン」が、島根県西部の小中高生を主な対象に、核兵器や平和の問題を考える会の実施を重ねている。広島市西区出身で代表を務める網崎百花さん(20)が、被爆地以外の若者にも核兵器廃絶や平和を願う声を上げてもらおうと考えたのが、取り組みのきっかけだ。

 浜田高(浜田市)で開いた今月15日の会では、希望した1、2年生3人に、鹿児島県南九州市で元特攻隊関係者から聞いた話や、広島、長崎の原爆被害を説明。長崎で被爆後、救護に当たった松江市出身の医師永井隆博士に触れ「島根も無関係ではない」と説いた。

 ロシアのウクライナ侵攻も取り上げた。ロシアが日本の隣国であるため「自分ごととして平和について考えてほしい」と訴えた。

 高校生からは「小6で原爆ドームへ行ったが、まだ知らないことばかり」「核兵器は使う恐れがあるから持たない方がいい」などの意見が出た。2年日高音和(とわ)さん(16)=邑南町=は「平和や世界のことを聞いて、知って、伝えていくことが大切だと感じた」と振り返っていた。

 網崎さんはほかの学生6人と6月にピース・ラインを結成。考える会は8月に始め、6日前後に浜田、江津両市で開いた。浜田高での会は高校側の提案で実現。10月には浜田市内の小学校に網崎さんが招かれ、講演も予定する。網崎さんは「こつこつ積み重ねて輪を広げたい」と意気込んでいる。(黒田健太郎)

(2022年9月26日朝刊掲載)

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