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原爆基礎知識メモ700号 ピース・ボランティア原田さんが毎週編集

 原爆資料館(広島市中区)を案内しているヒロシマ・ピース・ボランティアの原田健一さん(68)=東区=が、来館者の質問などを基に原爆の基礎知識についてまとめた「マンデーメモ」が9日、700号に達した。2000年からほぼ毎週、寄せられた投稿などを編集。ボランティアらに電子メールで送信し、活動を支えている。(増田咲子)

 A4判、2、3枚。「大やけどをした人が水を飲むと亡くなると言われた本当の理由は」「原爆孤児は何人いたか」などの質問を、本で調べたり、専門家に聞いたりして掲載している。

 原爆の日のとうろう流しの起源や原爆被害の特徴など解説に役立ちそうな情報を掲載。「原爆はパラシュートで投下されたのではない(パラシュート付きは無線観測器)」など間違いやすい情報も紹介し注意を促している。被爆体験のないボランティアのためにと、被爆者のボランティアが自らの体験をつづったこともある。

 00年4月から活動を始めた原田さんは、文章でボランティア同士が情報交換をしようと思い立った。活動日が月曜のため、マンデーメモと名付けた。読者は当初8人だったが、口コミで他の曜日のボランティアらにも広がり、今は171人に増えた。疑問点をすぐチェックできるように、資料館にあるピース・ボランティアの控室にも印刷して置いている。

 原田さんは「これからもボランティアの皆と一緒に発行を続け、来館者への案内の充実につなげていきたい」と話している。

(2013年12月10日朝刊掲載)

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