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児童の力作模型 評判に 牛田小の成田さん姉妹 夏休みに調べて歩いて… 安全マップと原爆ドーム題材

 広島市東区の牛田小で、姉妹2人が夏休みにそれぞれ作った模型が校内の評判になっている。題材は学校周辺の安全マップと、原爆ドーム(中区)。完成まで1カ月をかけた力作で、自ら資料を集めたり、現地を歩いたりした。校内に展示されている。(奥田美奈子)

 学校周辺の安全マップを作ったのは3年成田わこさん(8)。A2判(縦42センチ、横59・4センチ)の地図にスチレンボードで作った建物模型を並べ、通学路と「こども110番の家」の場所を色テープなどで示した。

 街並みをイメージしやすいよう工夫。約530個ある建物模型の高低を実物に近づけた。3日かけて一帯を歩き、何階建てかを一つずつ調べたという。「110番の家」の場所も、自分で交番や市役所に尋ねた。

 安全マップを作る同世代をニュースで見て、自分もやってみようと決めた。「行き止まりが多い所や110番の家の少ない所など街の様子が一目で分かる地図ができた」と満足する。

 妹に触発された5年あこさん(10)は、原爆ドームに挑戦した。現地で写真を撮影。市が学習用に提供している設計図を基に、A2判の土台に同じ素材で高さ約25センチの模型を仕上げた。

 ドーム部分の鉄骨は16本で、らせん階段もある―。地元の世界遺産に詳しくなったのが収穫だ。さらに「こんなに立派な建物が爆弾一つでここまで崩れたなんて信じられない」と話し、原爆について考えを深めていた。

 2人は「安全や平和について、みんなで勉強するときに使ってほしい」と喜んでいた。

(2022年9月25日朝刊掲載)

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