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　キャロライン・ケネディ駐日米大使（５６）は１０日、長崎市を訪れ、原爆資料館などを見学した。１１月の大使着任後、被爆地を訪問するのは初めて。

　ケネディ氏は、日米友好の象徴として米国が贈るハナミズキの植樹式に出席するため同市を訪問。式に先立って原爆資料館を訪れ、田上富久市長と中村明俊館長の出迎えを受けた。館内では、熱線を浴びた服や原爆投下後の市内の惨状を伝える写真パネルなどに見入った。

　見学を終えたケネディ氏は「父（ケネディ元大統領）が核軍縮のプロセスを始めたことを誇りに思っていた。オバマ大統領もその目的に尽力しており、私もきょうの訪問でその責務を新たにした」と述べた。植樹式があった平和公園では、平和祈念像に花を手向けた。

　ケネディ氏は、１９７８年の初来日の際には広島市を訪れ、原爆資料館などを見学。９月の米上院外交委員会の公聴会で「心を大きく揺さぶられた」と振り返っている。自民党の石破茂幹事長に６日、被爆地訪問を要請された際には「広島も訪問したい」と述べた。（藤村潤平）

（２０１３年１２月１０日夕刊掲載）