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スイス元大統領 平和公園を訪問 G7 広島開催意義を強調

 スイスのブルカルテル元大統領が28日、広島市中区の平和記念公園を初めて訪れた。原爆資料館で被爆の実態に触れ、来年5月に市である先進7カ国首脳会議(G7サミット)について「ヒロシマを繰り返さないと喚起する機会になる」と意義を強調した。

 ブルカルテル氏は資料館を見学後、原爆慰霊碑に花輪を手向け、胸に手を当てて犠牲者を悼んだ。報道各社の取材に「幼い子どもが犠牲になった三輪車の展示が心に残った」と語った。

 平和記念公園訪問に先立ち、松井一実市長と市役所で面会した。核兵器使用のリスクが高まっている国際情勢に懸念を示し「人々が広島を訪れるよう、さらに努力するのが大切だ」と指摘。サミットの広島開催を歓迎した。

 市によると、ブルカルテル氏は2014年1月から1年間、大統領を務めた。今月27日にあった安倍晋三元首相の国葬に参列するために来日したという。(小林可奈)

(2022年9月29日朝刊掲載)

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