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「核兵器の影響学べた」 国連環境計画事務局長 平和公園訪問

 国連環境計画(UNEP)のインガー・アンダーセン事務局長が1日、広島市中区の平和記念公園を初めて訪れた。原爆資料館(中区)を視察し「被爆の実相とともに、核兵器が環境に与える影響も学ぶことができた。広島に来ることは非常に重要だと思った」と述べた。

 アンダーセン事務局長は視察後、原爆慰霊碑に花輪を手向け、黙とうした。報道陣の取材に対し「核戦争は決して行われてはならない。国連憲章に反する」と訴えた。

 その後、広島国際会議場(中区)で松井一実市長と面会。松井市長は「核兵器を使わないことと環境破壊をしないことは共に重要」と強調し、UNEPの本部があるケニアの首都ナイロビで原爆の被害を伝える常設展を開いてほしいと要望した。アンダーセン事務局長は、核兵器の不使用に取り組む大切さに理解を示した。面会後は、原爆資料館で被爆者や大学生たちと意見交換した。(河野揚)

(2022年10月2日朝刊掲載)

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