×

ニュース

[2023広島サミット] 首脳の資料館視察 意欲 首相、広島知事らと会談

 岸田文雄首相は5日、被爆地広島で来年5月に開く先進7カ国首脳会議(G7サミット)を巡って、湯崎英彦広島県知事たちと会談した。G7首脳による被爆者との対話や原爆資料館(広島市中区)の視察について、首相は「しっかり考えたい」と意欲を見せた。

 地元官民でつくる広島サミット県民会議の会長を務める湯崎知事、ともに副会長の松井一実広島市長、池田晃治広島商工会議所会頭を官邸に迎え、要望書を受け取った。

 首相は「被爆の実相を伝えることは広島サミット開催の原点だ」と述べた上で、G7各国との調整が必要との認識も示し「慎重に対応したい」と答えた。会談では、サミットを広島の地酒や農産品をアピールする機会とし、若者と各国首脳が触れ合う場も設けてほしいとの要望も受けた。

 会談のやりとりを明らかにした湯崎知事は報道陣に「国との緊密な連携が重要になる。広島の魅力発信に向け努力する」と話した。

 林芳正外相も湯崎知事たちと外務省で会談し「(国際社会が)被爆の実相について正確な認識を持つことは核軍縮のスタートとして大変重要だ」と話した。(口元惇矢)

(2022年10月6日朝刊掲載)

年別アーカイブ