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上関原発入会権訴訟で控訴棄却 原告「現実見てほしい」

 「すかすかの判決。山林を共同で使ってきた事実から目を背けている」。中国電力上関原発建設予定地の山口県上関町四代地区の山林の入会権確認を求めた訴訟の差し戻し控訴審。訴えを棄却した広島高裁の判決に、原告側は悔しさをにじませた。

 高裁は、樹木伐採などの可能性を認めながら、住民による山林の使用を入会権として認めるには証拠が足りないと指摘。判決後の報告集会で原告住民の竹弘盛三さん(86)は「この判決はこらえられん」と話し、「裁判官は四代に来て現実を見てほしい」と憤った。

 弁護団の胡田敢弁護士も「審理が尽くされていない。申請した証拠を検討もしなかった」と批判。中尾英俊弁護士も「共同での管理も入会権の一つなのに」と述べた。原告側は上告する方針。(井上龍太郎)

(2013年12月13日朝刊掲載)

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