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島根原発 再稼働へ安来で説明会 住民「心配」 中電批判も

 中国電力が島根原子力発電所2号機(松江市鹿島町)の再稼働に向け、原子力規制委員会への申請を目指す安全審査について、安来市は14日、市内で住民説明会を開いた。中電による申請内容の説明に、市民から安全性を不安視する意見が続出した。

 同原発の再稼働手続きに関し、立地する島根県と松江市以外の原発30キロ圏の自治体が住民説明会を開くのは初めて。安来市は18日にも中電から申請の事前了解を求められた県に意見を伝える方針で、住民の声を判断材料にしようと開催した。

 中電島根原子力本部の長谷川千晃副本部長が、申請書類に盛り込んだ安全工事の内容を市民約80人に説明。市民からは「福島第1原発事故の原因すら未解明」「事故時の避難が心配」などと早期稼働を目指す中電の姿勢に批判が相次いだ。

 島根県は13日に申請容認を表明し、鳥取県と出雲、雲南、安来、米子、境港市の意見をまとめ年内に中電へ回答する見通し。松江市も近く容認を正式表明する。出雲市は15日、雲南市は18日にそれぞれ住民説明会を開く。(樋口浩二)

(2013年12月15日朝刊掲載)

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