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オバマ氏の訪問 要請 広島・長崎市長 ケネディ大使に

 広島市の松井一実市長と長崎市の田上富久市長は16日午前、東京都港区の在日米大使館にキャロライン・ケネディ駐日米大使を訪ね、オバマ大統領の広島、長崎訪問への協力を要請した。ケネディ氏に被爆地広島を訪れることも求めた。ケネディ氏は早期の広島訪問に意欲を示したほか、両市がオバマ大統領に招請状を送るよう提案した。

 面会は非公開。両市長は連名の要請文をケネディ氏に手渡した。要請文では、対話による核実験禁止条約の締結などを訴えた父のケネディ元大統領の思いを受け継ぐケネディ氏の大使就任を「被爆地の市民にとって大きな希望」と表現した。

 その上で今月10日の長崎市訪問に続く広島市の早期訪問を要請。両国の新たな懸け橋として被爆地の思いを米国政府に伝え、「オバマ大統領の被爆地訪問の実現に尽力してほしい」と訴えた。

 面会後、松井市長は「ケネディ氏はできるだけ早く広島を訪れたいと言っていた。言葉の端々に核兵器のない世界を願う気持ちを感じた」と述べた。ケネディ氏は8月6、9日の「原爆の日」にそれぞれ両市が開く式典への出席にも前向きな意向を示したという。

 両市長はケネディ氏の提案を受け、来年4月に来日する可能性があるオバマ大統領宛てに招請状を送ると決めた。両市は2009、12年にも送っている。

 ケネディ氏は1978年の初来日の際には広島市を訪れている。(藤村潤平)

(2013年12月16日夕刊掲載)

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