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島根原発安全審査 知事が申請容認を正式表明 県議会可決 

 島根県は13日、中国電力が島根原子力発電所2号機(松江市鹿島町)の再稼働に向け、県に事前了解を求めた安全審査の申請について、認めることを正式に発表した。県議会(定数37、欠員1)がこの日、申請の容認を正式決定したのを踏まえ、溝口善兵衛知事が表明した。

 県議会本会議で申請容認が可決(賛成26、反対9)された後、溝口知事が議場で「申請は了解する」と述べた。原発の安全性の最終的な判断は、原子力規制委員会の審査後とする考えも、あらためて示した。本会議では「地元合意が形成されていない」「事前了解は再稼働への道」などと2議員が反対討論した。

 また県はこの日、原発30キロ圏の鳥取県と出雲、雲南、安来、米子、境港の5市に申請への意見を照会した。1県5市と結ぶ覚書に基づく対応だが、溝口知事は本会議後、1県5市の意見を受けても島根県の姿勢は「変わらない」と明言した。1県5市の意見が出そろい次第、年内に中電へ回答する見通し。

 2号機の安全審査について中電は11月21日、県と松江市に申請の事前了解を要請していた。松江市は市議会閉会日の20日、正式に容認を表明する見込みで、中電による年内の申請が濃厚となっている。(樋口浩二)

(2013年12月14日朝刊掲載)

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