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「原発の新増設 不透明」 山口・上関町長 エネ計画案に不満

 中国電力上関原発計画予定地がある山口県上関町の柏原重海町長は19日、国のエネルギー基本計画案について「再稼働を優先している。(新増設になる上関原発計画は)後回しとなり、町の立ち位置はまったく不透明」と述べ、原発の新増設を明記しなかったことに不満を表明した。町議会一般質問に答えた。

 柏原町長は、民主党政権の原発ゼロ目標を見直した今回の方針は評価した上で、福島第1原発事故前の2010年策定の現計画にあった新増設の記述が今回盛り込まれなかった点に言及。「上関は今の状況が続くことになり、原子力財源も不透明となる」とし、自主財源での町政運営を余儀なくされることへの不安を示した。

 原発建設計画に伴う町の特別交付金受け取りは12年度に終了。12億8600万円あった原発関連交付金は本年度は大幅減の7600万円になる見通しで、町の本年度一般会計当初予算は前年度比7・3%減の38億6900万円に縮小している。

 上関原発建設予定地での準備工事は、福島原発事故直後の11年3月から中断している。(井上龍太郎)

(2013年12月20日朝刊掲載)

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