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竹島「日本領」 1897年米地図に 島根大准教授 HP公開へ

 島根大の舩杉力修(ふなすぎりきのぶ)准教授(歴史地理学)は28日、日韓両国が領有権を主張する竹島(韓国名・独島(トクト))について、1897年の米国の民間製の地図に日本領と分かる表記があったと明らかにした。島根県隠岐の島町の個人が持つ新たな史料という。シンクタンク日本国際問題研究所(東京)が同日から公開したホームページ(HP)「竹島古地図コレクション」に年度内に載せる。

 米国のセンチュリー辞典の地図帳の1ページで、隠岐諸島の北東にある竹島を英国名のホーネット島やフランス名のリアンクール岩と表記する。日本の本土と同じ黄色で彩色してあり、日本領と分かるという。島根県が1905年に編入告示する前の地図で「古くから米国で竹島が日本領と認識されていたと示す貴重な史料」とする。

 外交問題などを研究する同研究所は、竹島を載せた国土地理院所蔵の地図と米国立公文書館所蔵の航空地図のうち、代表的な33点をHPで初めて一般公開。今回の地図も新たな史料として今後、追加する。

 同研究所の委託を受け調査し、各種地図を見つけた舩杉准教授は「視覚的に分かりやすい。県民や国民に正しい認識を持ってほしい」と話している。(新山創)

(2022年10月29日朝刊掲載)

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