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島根原発安全審査 中電、24日にも申請 再稼働手続き始動へ

 中国電力が島根原子力発電所(松江市鹿島町)2号機(出力82万キロワット)の再稼働に向け、原子力規制委員会へ申請する安全審査について、24日にも申請する見通しとなったことが19日、分かった。福島第1原発事故を受け発足した規制委の下、中国地方唯一の原発で初の再稼働手続きが動き始める。

 複数の関係者への取材で判明した。中電が11月21日に申請の事前了解を求めていた島根県と松江市が、24日にも申請の容認を中電に正式回答する。中電は「了解を得られれば速やかに申請する」としている。

 申請の事前了解をめぐっては、県が意見を照会していた原発30キロ圏の鳥取県、出雲、雲南、安来、米子、境港市の意見も20日に出そろう見込み。1県5市とも島根県、松江市と同じく、申請自体は認め、原発の安全性の判断は規制委から説明を受けた後に下す方針。

 規制委が原発の稼働条件として新たな規制基準を7月に施行して以来、全国では5電力が原発計14基の安全審査を規制委に申請。いずれも審査が続いている。島根2号機は福島第1と同じ沸騰水型で、申請は東京電力柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)に次ぎ2例目となる。中電は建設中の3号機(出力137・3万キロワット)でも申請の準備を進めている。(樋口浩二、山瀬隆弘)

(2013年12月20日朝刊掲載)

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