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日本の核廃絶決議 採択 ウクライナ危機の年 核禁条約初言及 国連委

 日本政府が国連総会の第1委員会に毎年提出している核兵器廃絶決議案が10月31日夜、採択された。ことしはウクライナを侵攻するロシアが核使用をちらつかせる中、昨年1月に発効した核兵器禁止条約に初めて言及。岸田文雄首相が掲げる「核兵器のない世界」は国際社会の共通目標だと明記し、米国、英国、フランスの核兵器保有国を含む139カ国から賛同を得た。

 決議は、核兵器禁止条約が2017年に国連で採択され、今年6月に第1回締約国会議が開催された経緯に触れながらも、条約の評価には言及しなかった。12月上旬の総会で採択される見通しとなっている。

 決議案の作成過程で政府は、8月の核拡散防止条約(NPT)再検討会議で岸田首相が「核なき世界」への行動計画として提唱した「ヒロシマ・アクション・プラン」を重視。広島、長崎への原爆投下以来続く「核兵器の不使用」継続や核戦力の透明性向上を改めて国際社会に呼びかけた。

 米英仏を含めドイツ、イタリア、カナダの先進7カ国(G7)各国は全て賛成。反対はロシア、中国、北朝鮮など6カ国だった。

 林芳正外相は1日の記者会見で、核保有国や核兵器禁止条約の批准国など「さまざまな立場の国から支持を得て採択されたのは大きな意義がある」と強調。来年5月に広島市であるG7首脳会議(サミット)を念頭に「核兵器のない世界の実現に向けた国際社会の機運を一層高めたい」と述べた。(樋口浩二)

(2022年11月2日朝刊掲載)

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