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原爆の脅威 被爆樹は語る 広島市中心部の9本 市民が巡る

 原爆被害に耐えた樹木を巡るイベント「被爆樹めぐり」が3日、広島市中区であった。市内の約20人が、今も街に残る9本を見て回り、平和の尊さや復興について思いをはせた。

 平和記念公園から広島城周辺の約3キロを歩き、5カ所を巡った。市青少年センター西側では現存する中で爆心地に最も近いシダレヤナギを見学。案内役の樹木医堀口力さん(77)=西区=が「原爆の投下目標の相生橋に近く、幹は一瞬で跡形もなく倒れた。戦後、根元から芽が出て再び成長した」と解説した。同公園のアオギリや広島城北東の堀端にあるクスノキも見た。

 中国四国博報堂(中区)と中国新聞社の共同企画「緑の伝言プロジェクト」の一環で2006年から毎年開催。白島小3年岡本栞依(しおり)さん(9)=中区=は「近くで見ると影響の大きさが伝わる。知ることが大切だと思う」と見つめた。(木原由維)

(2022年11月4日朝刊掲載)

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