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原爆資料館の被爆人形撤去に反対 安田女子大・小盛さんが署名運動 広島

 広島市が中区の原爆資料館から被爆者の姿を再現したプラスチック製人形を撤去する方針を示している問題で、安佐南区の安田女子大2年小盛早季菜(さきな)さん(20)=東広島市=が方針の撤回を求める署名運動を始めた。「私たち若い世代が思いを巡らせるには、あの人形が必要」と強調する。

 11月下旬から大学の友人やアルバイト先の酒販店の仲間に呼び掛け、40人分の署名を集めた。交流サイト「フェイスブック」などでも訴える。

 今夏、被爆者が世界各地で証言する非政府組織(NGO)ピースボートの船旅に参加。被爆者の壮絶な体験に胸を打たれ、継承の大切さを痛感した。同時に、人形撤去に反対する署名運動が起きていることも知った。

 帰国後、原爆資料館を訪れた。「子どもたちが食い入るように人形を見ていたのが印象的だった」。先に署名活動を進めている佐伯区の会社員勝部晶博さん(43)に電子メールで相談すると「一緒にやっていこう」との返事がきた。集めた署名を、勝部さんと一緒に市に提出する考えでいる。(新山京子)

(2013年12月21日朝刊掲載)

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