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シュモー氏の足跡伝え10年 「ハウス」で記念の催し

 広島市中区江波二本松にあり、米国人平和活動家の故フロイド・シュモー氏の足跡を伝える「シュモーハウス」が原爆資料館(中区)の付属展示施設として開館し、今月で10年となった。3、5、6日に記念の催しがある。

 シュモーハウスは1951年完成の木造平屋。原爆で家を失った人のためシュモー氏が49~53年に建てた15棟21戸のうち、唯一現存する集会所を市が改装し、2012年11月1日に資料館の付属展示施設として開いた。活動をたどる写真や建設で使ったハンマーなど約60点を展示。資料館によると、来館者は17年度に2278人を数えたが、新型コロナウイルス禍で21年度は650人に減った。

 記念の催しは資料館が企画。市民団体「シュモーに学ぶ会」のメンバーが各日午前10時~午後3時にシュモーハウスに常駐し、来場者に展示を解説する。シュモー氏が原爆で家を失った人のために「広島の家」を建てた経緯を紹介する絵本や、紙芝居の読み聞かせもある。

 開館時間は午前9時~午後5時で、入場無料。資料館は「広島の復興に海外から支援があったことを伝える重要な資料。資料館と併せて見学し、原爆への理解を深めてほしい」と来場を呼びかけている。(宮野史康)

(2022年11月3日朝刊掲載)

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