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核被害者の援助・補償は 各国制度紹介の英文サイト公開

 核実験や核兵器開発による被害者の援助・補償に関する各国の制度を取り上げた英語の文献や情報ソースを紹介するウェブサイトが公開された。核被害者と支援者、ジャーナリストらに活用してもらうことを想定。各国の関連法令や、専門家が著した論文、最新ニュースを網羅している。

 明星大(東京)の竹峰誠一郎教授や広島大平和センターの川野徳幸センター長らが共同研究の一環で構築した。サイト名は「Seeking Justice(正義を求めて)」。核被害者の苦しみと誠実に向き合うよう世界中に促す意味が込められている。

 米国の放射線被曝補償法(RECA)をはじめ、フランス、カザフスタン、マーシャル諸島など10カ国・地域を紹介。日本の被爆者援護法の全文も英訳した。6月にあった核兵器禁止条約第1回締約国会議に向けて広島と長崎の市民が作成した提言書は、日英両語で掲載している。

 昨年発効した核兵器禁止条約は、6条で被害者援助、7条でそのための国際協力などを規定する。竹峰教授は「被爆国から情報を整理、発信することで条約推進に貢献したい」と話す。https://nuclear-justice.net(新山京子)

(2022年11月7日朝刊掲載)

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