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核廃絶の思い継承誓う 中区 李鍾根さんしのぶ会

 韓国原爆被害者対策特別委員会委員長として被爆体験を証言してきた李鍾根(イ・ジョングン)さんをしのぶ会が6日、広島市中区の原爆資料館であった。105人が参加し、核兵器廃絶への思いを引き継ごうと誓い合った。

 7月30日に93歳で死去した李さんは16歳の時、荒神橋(南区)近くで被爆。自らの体験や日本社会で受けた差別について語ってきた。

 李さんの遺影が飾られた壇上で、原爆資料館の滝川卓男館長(64)が「修学旅行生たちに壮絶な体験と平和への思いを語っていた。深く敬意を表する」とあいさつした。全員で黙とう後、関係者9人が別れの言葉をを述べた。

 締めくくりに長女の主婦森田静香さん(53)=東京都港区=が「伝承者育成の活動などに尽力した10年間はたくさんの人に支えられ、父にとって宝物だったと思う」と感謝した。原爆資料館と市民団体など計4団体が主催した。(河野揚)

(2022年11月7日朝刊掲載)

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