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原発ゼロ求め意見書 山口県和木町議会 上関にも言及

 山口県和木町議会は20日、6日発表された国のエネルギー基本計画の素案などに反対し議員が提案した「『原発ゼロ』の日本を目指す意見書案」を賛成多数で可決した。近く安倍晋三首相や山本繁太郎知事に送付する。

 意見書案は福島第1原発事故でいまも「15万人以上が故郷に帰れず苦しい避難生活を送っている」と指摘。明記はされなかったものの原発の新増設の可能性を大きくしたと素案を批判し、国民感情からも受け入れられないと主張している。

 さらに中国電力上関原発計画(山口県上関町)についても「和木町は50キロ離れているが事故が起きれば影響は少なくない。町議会として現在の原子力政策を看過できない」などとした。

 そのうえで、放射性廃棄物の最終処分方法が確立されない中での新規増設は認められない▽安全な原発などは存在せず「重大事故が起こる」原発再稼働は決して認められない▽「原発ゼロ」の日本を作るため、直ちに再生可能エネルギーの導入や火力発電の効率化に取り組む―の3項目を求めている。

 採決は議長を除く9人で行い、賛成8反対1で可決した。中礒利博議長は「全会一致ではないが、現時点での原発政策に賛成できないという声が多く、こういう対応になった」と話している。(堀晋也)

(2013年12月21日朝刊掲載)

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