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ポーランドで原爆展 広島・長崎市の収蔵品展示

 広島、長崎両市の原爆資料館の収蔵品を海外で出張展示する「ヒロシマ・ナガサキ原爆・平和展」が、ポーランド・グダニスク市の第2次世界大戦博物館で開かれている。同国では初めて。隣国ウクライナに侵攻したロシアが「核の脅し」を続ける中、現地を訪れた原爆資料館(広島市中区)の滝川卓男館長は「いま世界の関心が被爆地に集まっている」と核の惨禍を発信する意義を強調する。

 グダニスク市はポーランド北部にあり、第2次世界大戦勃発の地として知られる。滝川館長は10月9~17日に訪問。14日の開会行事には市民たち約200人が参加し、ロシアの核兵器使用を強く懸念する声を聞いた。先立つ11~13日にあった世界各国の博物館関係者の会合に出席した際は「複数人から『原爆・平和展を開催したい』と声が寄せられた」という。

 会場では、12月末まで動員学徒の遺品や変形したガラス瓶など資料20点を展示。広島、長崎の被爆直後の状況などを説明する写真パネル31点も並べる。開会行事では、被爆者の証言ビデオを見て涙ぐむ参加者がいたという。

 広島、長崎両市は1995年度に海外での原爆・平和展を始め、今回で20カ国56都市目。滝川館長は「展示を通じ、もう一度核兵器が使われれば、どんな結末になるのか強く訴えたい」と話している。(宮野史康)

(2022年11月9日朝刊掲載)

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