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　広島県の湯崎英彦知事は９日、岸田文雄首相を官邸に訪ね、来年５月に広島市である先進７カ国首脳会議（Ｇ７サミット）に向け、要人警備や関連のインフラ整備で必要な財政支援を求めた。首相は「円滑に会議が行われることが重要だ」と理解を示したという。

　非公開の会談後、湯崎氏が報道陣に明かした。県は７月の安倍晋三元首相の銃撃事件を踏まえ、Ｇ７首脳や各国政府関係者の警備の徹底を図る構えで、政府と連携した体制づくりを改めて要望。サミット開催までに進める道路改修などに必要な予算措置も求めた。

　湯崎氏は外務省で林芳正外相とも会い、核兵器禁止条約への署名・批准や来年の第２回締約国会議へのオブザーバー参加を要請。林氏は「しっかり検討したい。唯一の戦争被爆国として核兵器のない世界に向けた現実的かつ実践的な取り組みを進める」と答えた。（樋口浩二）

（２０２２年１１月１０日朝刊掲載）