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世界の若者 被爆実態学ぶ ICANアカデミー開始 広島に20ヵ国29人

 広島県と非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN(アイキャン))」は9日、被爆の実態を学び、安全保障の在り方を考える講座「ICANアカデミー」を広島市中区で始めた。世界20カ国の若者29人が参加。12日まで4日間の日程で、被爆者との対話や原爆資料館の見学もある。

 核兵器保有国の米国、中国、フランスを含む15カ国の24人が顔を合わせ、ロシアや英国など5カ国の5人はオンラインで参加した。開会行事ではICANの川崎哲(あきら)国際運営委員が「広島の人や参加者同士でたくさん対話し、持続可能な将来のために何ができるか考えてほしい」と呼びかけた。

 県とICANは、核兵器廃絶に向けた議論を深めてもらおうと2019年から世界の若者向けの講座を毎年開いている。アフリカ中部ルワンダ出身の大学生パトリック・ムヒルクさん(22)は「広島市に来るのも被爆者と対面するのも初めて。この街で何が起きたのか理解したい」と話していた。(久保友美恵)

(2022年11月10日朝刊掲載)

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