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米軍機の騒音対策を 広島・島根知事 防衛省に要望

 広島県の湯崎英彦知事と島根県の丸山達也知事は10日、防衛省を訪れ、米軍岩国基地(岩国市)への空母艦載機の移転で騒音被害が増えているとして、住民の負担を減らす対策や実態を把握するよう、浜田靖一防衛相宛ての書面を提出した。両県が共同で防衛省に要望をするのは初めて。

 防衛省の深沢雅貴地方協力局長に手渡した要望書は、2018年の空母艦載機移転完了後に騒音が顕著に増えていると、具体的な数字を挙げて指摘。生活圏での低空飛行訓練中止に向けた措置を講じることや、測定器や観測カメラ増設で被害の実態をつかむことなどを求めた。

 防衛省側は安全保障上、不可欠な訓練への理解を求めながらも「放置してよい問題ではない」とし、測定器に関しては地元から設置場所の提案があれば検討する構えを見せたという。

 湯崎氏は報道陣に「住民の不安を理解し、抜本的な対策を考えてほしい」と強調。丸山氏は「一部の住民に負担が偏っている状況だ。改善に向け、引き続き広島県と取り組む」と話した。(口元惇矢)

(2022年11月11日朝刊掲載)

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