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核兵器の恐怖 今こそ発信 東京で国連原爆展開幕

 広島、長崎市への原爆投下後の惨状や放射線被害を伝える「国連原爆展 in Tokyo」が11日、東京都新宿区の日本青年館で始まった。今夏の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に合わせて米ニューヨークの国連本部で展示したパネル48点に日本語の説明を加えた。無料で13日まで。

 ウクライナを侵攻するロシアが核の威嚇を繰り返す中、核兵器の恐ろしさを改めて発信しようと日本被団協などでつくる実行委員会が開いた。爆心地から約2・2キロの御幸橋西詰め(現中区)の惨状を中国新聞のカメラマンだった故松重美人さんが撮影した写真や、核兵器がニューヨークに投下された場合の被害想定などを紹介している。

 実行委の伊藤和久事務局長(75)=東京都=は「ロシアの動きをみると、原爆被害は過去の話ではない。核兵器の被害を知ってもらい、自分のこととして考えてほしい」と話した。

 12、13日とも午前10時からで、12日は午後7時、13日は同6時まで。交代で常駐する首都圏の被爆者から体験を聞くこともできる。13日は午後1時から核兵器禁止条約への参加を政府に促す方法を探るイベントもある。(口元惇矢)

(2022年11月12日朝刊掲載)

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