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見島(萩市)のレーダー更新 北朝鮮念頭 ミサイル防衛強化

 政府は2014年度予算案に、萩市見島で上空を監視する固定型レーダーを最新型(FPS―7)に更新する費用を盛り込んだ。北朝鮮による弾道ミサイル発射などを念頭に、ミサイル防衛(MD)の態勢を強化する。既に更新を進めている九州地方以外では初の整備になる。

 政府は、17日に閣議決定した14年度から5年間の中期防衛力整備計画に「北朝鮮の弾道ミサイル能力の向上を踏まえ、対処能力の総合的な向上を図る」と明記。FPS―7の整備などを打ち出していた。

 レーダーは約170人の隊員がいる航空自衛隊見島分屯基地にあり、日本海側から領空に接近する航空機を探知する役割を担う。現レーダーは1991年から運用しており、老朽化のため更新する。総事業費は48億9900万円で、17年度末の完成を予定する。

 更新後はMDにも対応し、超高速で飛来する弾道ミサイルを早期に発見、追尾できるようになる。海上自衛隊のイージス艦や空自の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)と連動し、弾道ミサイル迎撃の一翼を担う。

 防衛省は既に高畑山(宮崎県)、沖永良部島(鹿児島県)、宮古島(沖縄県)の3カ所でFPS―7への更新を進めている。(村田拓也)

(2013年12月25日朝刊掲載)

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