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島根原発 安全審査きょう申請 島根県と松江市 中電に容認回答

 中国電力は24日、島根原子力発電所2号機(松江市鹿島町、出力82万キロワット)の再稼働に向け、原子力規制委員会に申請する安全審査について、島根県と松江市から申請を容認するとの回答を受けた。25日、規制委に申請する。規制委の下で初となる島根原発の再稼働手続きが本格化する。

 苅田知英社長が県庁に溝口善兵衛知事、市役所に松浦正敬市長を訪ね、容認する旨の回答書を受け取った。

 一方、両首長は申請は認めながらも、最終的な安全性の判断は規制委の審査後に下す考えを伝えた。さらに両者とも、審査後の再稼働の是非については、あらためて判断する見解を強調した。

 苅田社長はその後の取材に「(地元の)理解を得た上で2号機を動かさないと抜本的な収支改善は難しい」と主張。あらためて早期稼働の必要性を強調した。

 2号機の安全審査をめぐっては苅田社長が11月21日、県と松江市を訪れ、両自治体と結ぶ安全協定に基づいて、申請の事前了解を要請していた。

 全国では既に5電力が7原発14基で申請したが、審査が長期化。規制委の田中俊一委員長は「事業者の用意が十分でない」と指摘している。

 島根2号機は福島第1原発と同じ沸騰水型。同型では東京電力柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)に続き2例目の申請となる。規制基準は他の加圧水型より厳しく、再稼働の時期は見通せない。(樋口浩二、土井誠一、山瀬隆弘)

(2013年12月25日朝刊掲載)

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