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異文化理解「敬意持って」 中区で国際フェスタ サッカー元代表の巻さんトーク 多彩な催し 盛況

 世界の文化を体験するイベント「国際フェスタ」が20日、広島市中区の広島国際会議場一帯であった。サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会の21日未明の開幕を前に注目を集めたのは元日本代表選手の巻誠一郎さんのトークショー。海外でプレーした経験を踏まえ、異文化への理解の大切さを訴えた。(高木潤)

 巻さんは2006年のW杯ドイツ大会でブラジル戦に出場。「世界の壁を感じた」と振り返りながら、カタール大会の日本代表には「若い選手が多いが、過去のW杯経験のあるベテランが重要」と健闘を願った。

 J1ジェフユナイテッド千葉で活躍後、ロシア、中国のチームでプレーした巻さん。「打ち解けると親身になってくれた」とロシアでの生活を紹介し、ウクライナ侵攻の状況を心配した。外国人と関わる上で、「他人に敬意を払う姿勢を大事にして」と訴えた。

 国際フェスタは広島平和文化センター(中区)主催で23回目。市民団体や企業が世界各地を紹介する展示や雑貨の製作体験、屋台など49の催しを展開し、にぎわった。バザーのコーナーで、衣類を販売していたカンボジア出身のブォチリム・ケンさん(34)=安芸高田市=は「いろんな人とイベントで交流を広げられた」と喜んでいた。

(2022年11月21日朝刊掲載)

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