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国連ガイド ヒロシマ研修 欧米3施設から 対面開催は3年ぶり

 国連施設の見学ツアーガイドたちに原爆被害の実態を学んでもらう広島市の「ヒロシマ研修」が28日、市内で始まった。12月2日まで、被爆資料を常設展示している米ニューヨーク、スイス・ジュネーブ、オーストリア・ウィーンの3施設から各2人が参加。対面開催は3年ぶりとなる。

 初日はピースボランティアの原田健一さん(77)=東区=の案内で中区の原爆資料館を見学。広島の街並みが一瞬で破壊された様子をCGで伝える「ホワイトパノラマ」前では、原爆投下時の状況について説明を受けた。被爆者の八幡照子さん(85)=府中町=の証言も聴いた。

 ニューヨークの国連本部でガイドを務めるノディラ・アフメドワさん(43)は「原爆被害を直接見て、証言を聴くのに勝る経験はない」と強調。参加者は期間中、市立大広島平和研究所の研究者の講義も受ける。

 市は長崎市と共に、1983年からニューヨークの国連本部、2011年からジュネーブの欧州本部、15年からウィーン事務所でそれぞれ原爆展を常時開催。17年に始めた年1回のヒロシマ研修は20、21年、新型コロナウイルス感染拡大のためオンラインで実施した。(小林可奈)

(2022年11月29日朝刊掲載)

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