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戦争のない世界 ポスターで訴え 広島市立大で学生ら40点 核兵器や暴力への抵抗 真正面から

 戦争のない平和な世界を願うポスター展が、広島市安佐南区の市立大芸術資料館で開かれている。ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、芸術を学ぶ学生たちが核兵器や暴力への抵抗を真正面から捉えた40点が並ぶ。同館が主催し、12月2日まで。無料。

 芸術学部4年の土居茉桜香(まおか)さん(22)=安佐南区=は「さよなら、憧れ さよなら、青春」と題した作品をウクライナ侵攻後に制作した。手りゅう弾を投げる日本兵の先に幻の打者を描き、甲子園の夢を奪った戦争の不条理を表現。「立ち止まって平和を考えるきっかけにしてほしい」と訴える。

 ほかに、折り紙で遊ぶきょうだいに核弾頭の不穏な影を重ねた「『絶対に』ない?」、兵士の銃撃を止めるように伸びた無数の手を描いた「Justice」などメッセージ性の高い作品が並び、混迷する世界に疑問を投げかけている。

 会場には、核兵器廃絶や平和の尊さの発信へ日本を代表するデザイナーたちが手掛けた「ヒロシマ・アピールズ」ポスターの歴代26点も展示している。午前10時から、平日は午後5時、土日曜は午後4時まで。 (宮野史康)

(2022年11月29日朝刊掲載)

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