×

ニュース

広島市、平和大通りに自転車道 双方向通行で整備へ

 広島市中心部の平和大通り南北両側へ整備する自転車専用道で、市は28日、両側とも双方向通行にする方針を明らかにした。当初は南北で進行方向を分けて一方通行とする案だったが、逆走による衝突などの危険性があると判断した。2023年度に着工し、一部は24年度にも利用を始める。

 双方向通行案では、専用道の幅を2メートル以上とり、中央で東方面と西方面に走行車線を分け、路面に表示する。幅は一方通行案の1・5~2・5メートルより広げる。

 高さは車道よりも15センチ程度高く、歩道と同じ。現在の芝生の植樹帯をアスファルト舗装し、歩道とは縁石で仕切る。専用道と歩道の幅は一律ではなく、緑地帯の樹木の伐採を極力避けるようにする。

 この日、市役所であった有識者の会合で市が双方向通行案を提示した。自転車都市づくり推進課の柴田知子課長は、5月に示した一方通行案について関係機関と協議したところ「利用者にルールを守ってもらうのが難しい」と指摘されたと説明。「利便性と安全性からいったん双方向で整備し、整備後に一方通行が可能か検討する」と述べた。

 平和大通りは全長約4キロ。市は22年度、東端の鶴見橋西詰め(中区)から平和大橋東詰め(同)までの約1・4キロで、専用道を設計。うち鶴見橋西詰めから田中町交差点(同)までの約330メートルで23年度の着工を予定する。全区間の整備が終わる時期は未定。(川上裕)

(2022年11月29日朝刊掲載)

年別アーカイブ