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広島医療生協が証言第4集 初の英訳をオバマ大統領に寄贈計画

■記者 水川恭輔

 広島共立病院(広島市安佐南区)などを運営する広島医療生活協同組合が、患者たちの被爆証言集「ピカに灼(や)かれて」の第4集を完成させた。初めて英訳を添え、オバマ米大統領や核兵器保有国にも贈る計画だ。

 「ピカで親類はほとんど死んだ」「地獄だってあんなにひどくない」…。看護師、作業療法士たち2年目の職員24人が患者たち8人から被爆体験を聞き取り、感想もつづった。

 30日に催された完成記念交流会には約40人が参加。家族5人を原爆で亡くした体験を伝えた八木義彦さん(75)は「被爆者と若者の願いが詰まった証言集」と喜び、聞き取った看護師の角野昌子さん(38)は「『死を受け入れるのに50年かかった』との言葉が重かった」と語った。

 A4判51ページ。2千部作製し、希望者に1部300円で提供する。Tel082(879)1111。

(2009年7月1日朝刊掲載)

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