×

ニュース

てつのくじら館 500万人 呉 開館15年8ヵ月で達成

 広島県呉市宝町の海上自衛隊呉史料館「てつのくじら館」の入館者が3日、累計で500万人を超えた。退役した潜水艦あきしおの陸上展示が人気の施設で、近くの大和ミュージアムとともに同市の代表的な観光スポットになっている。開館から15年8カ月で達成した。(東谷和平)

 節目の入場者は家族3人で訪れた東京都大田区の中学2年茅野優人さん(13)。記念式典が開かれ、海自呉地方総監部の伊藤弘総監から認定証や記念品を受け取った。茅野さんは「潜水艦を見たくて来た。500万人目と聞き、びっくりした」と喜んでいた。

 伊藤総監はあいさつで「てつのくじら館の目的は自衛隊の一端を国民に知ってもらうこと。今後も展示を充実させて600万、700万人達成へと歩みを進めていく」と述べた。

 同館は2007年4月に開館。海自の歴史をパネルなどで紹介し、潜水艦や掃海艇にまつわる模型も展示している。全長約76メートル、高さ約16メートルの潜水艦あきしおの内部も公開。隠密行動を取る潜水艦は機密性が高く、内部を見学できる施設は世界的に珍しいという。

 一方で大和ミュージアムは05年4月に開館し、今年7月に来館者が1500万人を超えた。来年3月には戦艦大和の主砲を削り出したとされる大型旋盤の公開を始める。開館20周年の25年度からは展示をリニューアルする計画だ。

(2022年12月4日朝刊掲載)

年別アーカイブ