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被爆体験 50分傾聴 国際賢人会議日程 資料館視察も

 政府は7日、被爆地の広島市で核兵器保有国と非保有国の有識者たちが核兵器廃絶の道筋を探る国際賢人会議の日程を公表した。国内や米中ロなどの委員15人が議論を深め、広島の被爆者から50分証言を聴く。今回の特色の一つである政治リーダーの関与はオバマ元米大統領をはじめ5人で、全員がビデオメッセージ形式での参加となる。

 委員15人のうちオンラインの2人を除く13人が会場のグランドプリンスホテル広島(南区)に集う。10、11日にテーマ別の五つのセッションで意見交換。10日は被爆者の体験に耳を傾ける。関係者によると、8歳の時に己斐本町(現西区)で被爆した八幡照子さんという。

 11日は平和記念公園(中区)の原爆資料館の視察、原爆慰霊碑への献花もする。会議に先立ち、9日には岸田文雄首相が外相時代に創設したユース非核特使の経験者とも面会する。

 政治リーダーはオバマ氏のほか国連のグテレス事務総長やドイツのシュタインマイヤー大統領らで、10日の開会セッションで1人数分のメッセージを寄せる。

 会議を提唱した岸田首相は10日の出席を予定していたが、国会日程を踏まえて11日に延期する方向で調整している。(樋口浩二)

(2022年12月8日朝刊掲載)

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