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ヒロシマ発信力を ユニタールがシンポ

■記者 桑島美帆

 多様化が進む社会での日本や被爆地広島の役割を問い直すシンポジウム「日本は知識社会創造のために何ができるのか?」が26日夕、広島市中区の原爆資料館東館であった。国連訓練調査研究所(ユニタール)広島事務所が主催し、市内に住む大学生や外国人ら約80人が参加した。

 元内閣特別顧問で政策研究大学院大の黒川清教授は「多くの国との共存が進むなかで日本が力を発揮するには、個人がそれぞれ国外とのネットワークを広げ、多様な価値観を取り入れる必要がある」と説いた。

 米マサチューセッツ工科大の宮川繁教授は被爆地広島の役割について「広島はアフガニスタンなどあらゆる国の人が希望を感じられる場所だ」と指摘。黒川教授も「核拡散や原子力利用が広がる今、ヒロシマの発信こそ求められている。メッセージが各国で受け入れられるよう工夫を重ねてほしい」と呼び掛けた。

(2009年6月27日夕刊掲載)

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