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岡山出身の歌手大瀧さん 広島で平和願う歌声 中区で12日 無料Xマス公演

 岡山市出身のテノール歌手大瀧賢一郎さん(55)=東京都=が12日、広島市中区の幟町教会で無料のクリスマスコンサートを開く。10日には長崎市でも開催。ウクライナ侵攻が長引く中、平和への祈りを込めた歌声を被爆地で響かせる。

 米国やフランスなどの下院議長たちが2008年に広島市で開いた「議長サミット」の記念コンサートに出演。その際に市内の原爆養護ホームでも歌を披露した。被爆者の抱える苦悩を知り「平和を願う種を受け取り、次世代に咲かせなければ」と感じたという。

 ウクライナに侵攻するロシアは核兵器による脅しを続ける。「広島、長崎から学ばなければいけない。クリスマスが休戦のきっかけになってほしい」と願う。

 歌手を志したのは、岡山市のノートルダム清心女子大付属小時代。同大元学長の故渡辺和子さんの「置かれた場所で咲きなさい」の精神が原点にあり、歌で地域貢献するため今回の公演を初めて企画した。「新型コロナウイルス禍で我慢が続く中、音楽の持つ温かさに触れてほしい」

 広島でのコンサートは12日午後5時半から「きよしこの夜」や「アベ・マリア」などを歌う。座席の間隔を空けて実施する。申し込み不要。(山本庸平)

(2022年12月9日朝刊掲載)

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