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原発稼働に意欲 中電社長「島根・上関は重要」

 中国電力の苅田知英社長は6日、広島市中区の本社で開いた社員向けの新年互礼会で、原子力発電所について「島根、上関ともに重要性に変わりはない」と述べ、稼働への意欲をあらためて示した。

 本社大会議場に約600人を集めた互礼会で苅田社長は「電力の安定供給と安全確保を大前提とした原子力の再稼働」が、2014年の課題と強調。原発の運転に向けては「地域からの信頼回復がいまだ道半ば」とし、「当社全体への信頼感を高めることが不可欠」と訴えた。

 一方で、原発の再稼働時期は「未定」と説明。原発停止に伴う燃料費の増加が「収支に極めて大きな影響を与えている」と述べ、厳しい経営環境が14年も続くとの見通しを示した。電気料金の本格値上げの回避に「あらゆる手段を講じる。ことしはまさに正念場、踏ん張りどころ」と説き、社員に業務の効率化を求めた。

 また、16年をめどに電力の小売りを全面自由化する政府方針には「域外、海外への事業領域の拡大を視野に入れ、準備する必要がある」との考えを述べた。(山瀬隆弘)

(2014年1月7日朝刊掲載)

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