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「被爆地の新聞社」広島市教委に寄贈 本社が220冊 小中高で活用へ

 中国新聞社は20日、原爆投下直後の広島で報道を続けた社員を描いた「まんが 被爆地の新聞社」を広島市教委に220冊贈った。市立小中学や高校など213校に届けてもらう。

 カメラマンの松重美人さんが主人公の「涙で曇ったファインダー」、救援情報を肉声で伝えた記者八島ナツヱさんの「声の新聞 力の限り」など4編を収録。社員の手記や関連資料に基づく。原爆に関する基礎知識や年表も掲載している。

 この日、下山克彦総務局長が市教委に糸山隆教育長を訪ね、「被爆体験は社のアイデンティティー。事実関係も正確に描いた」と冊子を紹介した。糸山教育長は「子どもが当時を知る素材として有用だ。復興に向けた努力を学ぶ平和教育に使いたい」と応じていた。

 冊子は中国新聞創刊130年に合わせて作り、B5判84ページ。770円。広島市中区の本社と、平和記念公園にあるレストハウスで販売している。中国新聞販売所でも取り寄せられる。読者広報部☎082(236)2455=平日午前9時半~午後6時。(宮野史康)

(2022年12月21日朝刊掲載)

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