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「ゲン」カレンダー復活 広島平和教育研 閲覧制限問題受け

 広島県内の教職員たちでつくる広島平和教育研究所(広島市東区)が9日、漫画「はだしのゲン」の絵を使った2014年度版ヒロシマ平和カレンダーを発表した。松江市教委が昨年、小中学校に閲覧制限を要請した問題を受け「ゲンの平和の訴えをあらためて伝えよう」と6年ぶりに復活させた。

 A2判、8枚つづり。表紙は主人公のゲンの絵と、作者の中沢啓治さん(12年12月に73歳で死去)の口癖「人類にとって最高の宝は平和です」を載せた。2枚目にあらすじなどをまとめている。

 4月から2カ月ごとの構成で、絵はいずれも中沢さんが1999年度の平和カレンダーのために書き下ろしたものだ。原爆の炎から家族を守ろうとする姿や、被爆後の広島でたくましく生きる姿などが描かれている。

 研究所は構成を変えて08年度も平和カレンダーに使用した。中野和久事務局長(48)は「作品をしっかり理解し、平和に関心を持って」と願う。4千部を作り、希望する広島県内の学校に約2500部を無料配布。残りは1200円(送料別)で販売する。2月10日までに申し込めば千円に割り引く。発売元の県教育用品Tel082(262)5785。(新山京子)

(2014年1月10日朝刊掲載)

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