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学生が探る震災復興 広島国際大生 支援団体を設立 

 広島国際大の学生たちが東日本大震災の復興支援に取り組んでいる。ボランティア団体「SAS(被災地学生支援)」を設立。被災地の現状への理解を深め、どう関わっていくか探っている。(広重久美子)

 呉キャンパス(呉市広古新開)で8日夜、講演会を開いた。学生たち約20人が出席。福島県相馬市を拠点とする「復興支援センターMIRAI」所長などを務める押田一秀さん(32)から被災地の今を学んだ。

 押田さんは、生活や地域コミュニティーの再生支援、産業創出に力を注ぐ。原発事故の影響に加え、補償金制度が地域や業種で異なり「産業バランスが崩れた」と指摘。「現地に足を運んでほしい。交流人口が増えるし、住民の希望になる」との訴えに、学生たちは耳を傾けた。

 SAS代表の工学部住環境デザイン学科2年の清水悠矢さん(19)たちが昨年4月に相馬市を訪れ、押田さんが運営する朝市に参加したのがきっかけ。8月にも現地でワークショップを開き、呉市に戻りSASを結成した。

 支援策を探り、行動しようとの趣旨に賛同が広がり、メンバーは広島と東広島と呉の3キャンパスの計24人に増えた。講演会は具体的活動の第1弾。「全員が現地に行けるわけではない。被災地の状況を知り、考えてほしい」と清水さんが企画した。

 メンバーで同学科2年の長野翔さん(19)は「広島で避難生活する人もいる。SNS(会員制交流サイト)で情報配信するなど、できることをやりたい」と話していた。

(2014年1月10日朝刊掲載)

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