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「伝承者」は千田小児童 大阪・高槻小との平和学習で発表

 千田小(広島市中区)の6年生95人が、大阪府高槻市の高槻小6年生81人とオンラインで対面し、学区内の被爆建物や樹木について発表した。「伝承」がテーマの平和学習で、原爆や平和の大切さについて考えた。

 3クラスの各教室で6グループに分かれ、テレビ画面越しに広島赤十字・原爆病院▽御幸橋▽広島電鉄―などについて話した。「広島電鉄」のグループは、被爆車両の一部が現在も使用されていることを紹介。写真を見せ、「走り続けることで原爆の被害を伝えている」と説明した。校内の被爆樹木カイヅカイブキで作ったパンフルートの演奏も披露した。

 発表準備のため、千田小児童は事前に学区内の原爆慰霊碑や被爆建物を歩いて調査。写真を撮ったり関係者から聞き取りをしたりした。森平伊知斗(いちと)さん(12)は「被爆者の声や原爆の悲惨さを知り、周りの人に伝える大切さを学んだ」と振り返った。

 平和学習は、両校で講話をした市の「被爆体験伝承者」松田久美子さん(75)=中区=が、学校同士の交流を提案したことがきっかけ。松田さんは「子どもたちの姿が頼もしかった。他校でも同様の取り組みが広がってほしい」と話す。(新山京子)

(2022年12月26日朝刊掲載)

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