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[2023広島サミット] 「45年までに核廃絶を」 広島・長崎知事、首相に提言

 広島県の湯崎英彦知事と長崎県の大石賢吾知事は26日、岸田文雄首相と官邸で面会し、来年5月に広島市である先進7カ国首脳会議(G7サミット)について話し合った。遅くとも被爆100年となる2045年までに核兵器廃絶を目指すG7各国の合意に努力するよう提言した両知事に対し、首相は「ぜひ一度、しっかりと整理して検討したい」と応じたという。

 湯崎知事が提言書を手渡し、広島県など官民でつくる「へいわ創造機構ひろしま(HOPe)」の島田久仁彦氏らも交えて非公開で会談。湯崎知事によると、首相は「核兵器を巡る立場が各国で異なっている」との現状に触れた上で熟考する意向を示したという。

 国連目標に核兵器廃絶を掲げるよう求めるHOPeの方針を念頭に、湯崎知事は「目標年限を定めて核兵器廃絶を進めてほしい」と訴えた。

 提言では、核保有5大国による1月の「核戦争は断じて引き起こさない」との共同声明を、G7各国が世界共通の規範に引き上げることや、ウクライナ危機を踏まえ、核抑止だけに頼らず、外交交渉など「非軍事」の議論を深めることも求めた。(樋口浩二)

(2022年12月27日朝刊掲載)

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