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原爆朗読劇「夏の雲は忘れない」 10、11日に広島県内で公演

■記者 桑島美帆

 原爆朗読劇「夏の雲は忘れない 1945・ヒロシマ ナガサキ」の公演が10日に廿日市市、11日に福山市である。解散した地人会の朗読劇「この子たちの夏」を受け継ぎ、俳優の日色ともゑさん、高田敏江さん、渡辺美佐子さんらが、地域の小中学生や市民とともにステージに立つ。

 「夏の雲は忘れない」は、建物疎開作業中に被爆死した生徒の親たちの手記や峠三吉の詩などを朗読し、原爆で肉親を奪われた怒りや悲しみ、親子のきずなを切々と伝える。

 1985年から「この子たちの夏」の全国公演を続けた演劇制作集団の地人会は2007年に解散。出演してきた俳優らが2008年に「夏の会」を結成し、新たな台本で活動を再開した。日色さんは「勉強や遊びができる平和な世の大切さを、生の声で子どもたちに伝えたい」と話している。

 広島県内での公演は今回が初めて。10日午後6時半から廿日市市下平良の文化ホールさくらぴあで。2500円、学生500円。11日午後4時から福山市神辺町の市神辺文化会館で。2千円、18歳以下は無料。

(2009年7月2日朝刊掲載)

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