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もうひとつの「8・6」知って 1948年沖縄の米軍事故学ぶ 中区で15日シンポジウム

 もうひとつの「8・6」を知っていますか―。1948年8月6日に沖縄県の伊江島であった米軍輸送船の爆発事故を学ぶシンポジウムが1月15日に広島市中区の合人社ウェンディひと・まちプラザである。死者107人に上り、戦後の沖縄での「最悪の米軍事故」を体験者や遺族が振り返る。参加無料。

 事故当時は米軍統治下で、戦後処理のために弾薬を積み込んでいた米軍の輸送船が伊江島の港で爆発。米軍人のほか、多くの住民が巻き込まれて死亡した。

 シンポジウムでは元伊江村長の島袋清徳さんが登壇。爆弾の破片と死体が散乱した砂浜で父親を捜した子どもの頃の体験を語る。地元小学校での平和劇上演を通じて、記憶の継承に取り組む元教員も話す。

 広島市中区の市民団体「広島と沖縄をむすぶドウシグワー」が主催。企画した嶋田智恵美さん(76)=安佐南区=は「終戦してもなお続いた戦争の理不尽さを知ってほしい」と話す。

 午後1~5時。事前申し込み不要。1月14~23日には同プラザで事故を伝える写真展もある。市民団体事務局の新田秀樹さん☎090(3373)5083。(宮野史康)

(2022年12月31日朝刊掲載)

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