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故松重カメラマンも愛用 戦前のマミヤシックス展示 本社ロビー 広島の菅原さん寄贈

 原爆投下当日の広島市を撮った元中国新聞社カメラマン松重美人(よしと)さん(2005年に92歳で死去)を描いた漫画で、作画の参考にした戦前製造のマミヤシックスが11日、中区の中国新聞社1階ロビーのカメラ展示に加わった。西区のカメラ収集家菅原博さん(84)が「次世代へ記憶を語り継ぐために役立ててほしい」と中国新聞社に寄贈した。

 展示したカメラは、1940年に当時のマミヤ光機製作所(東京)が販売を始めたマミヤシックスⅠ型。高さ11センチ、横幅14・5センチ、重さ750グラム。蛇腹式のため丈夫で持ち運びしやすく、鮮明な写真が撮れた。

 松重さんは愛用したマミヤシックスを戦後に買い替え、後継機を原爆資料館に寄贈。戦前とはファインダーの形状や数が異なるため、漫画を企画した中国新聞社が菅原さんに協力を依頼した。訪れた菅原さんは「泣きながらシャッターを切った松重さんの思いに、心を寄せるきっかけになればうれしい」と話した。(渡辺敬子)

 創刊130周年に合わせて昨年刊行した「まんが被爆地の新聞社」は、中国新聞デジタルでも公開しています。

(2023年1月12日朝刊掲載)

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